契約書のチェックやトラブル対応など、企業活動には法律が密接に関わります。
「まだ小さな会社だから」と思って、企業法務の重要性を軽視し、思わぬリスクに直面するケースも珍しくありません。
そこで頼りになるのが、企業法務を得意とする弁護士のサポートです。
今回は、企業法務を弁護士に依頼するメリットをわかりやすく解説します。

企業法務とは

まずは、企業法務の基礎知識を解説します。

企業法務の概要

企業法務とは、会社の運営に関わる法律的な業務全般を指します。
幅広い分野を指す概念であり、関連する法律も多種多様です。

企業法務の種類

企業法務は、大きく分けて3つのタイプに分類されます。

• 臨床法務：すでにトラブルが起きている状況で、法的にどのように解決していくかを判断・対応するための法務
• 予防法務：将来起こりうる法的リスクを事前に察知・回避するための法務
• 戦略法務：ただのリスク回避ではなく、企業の成長や事業戦略を後押しするための法務

企業が安定的に成長するには、上記の3つの法務をバランスよく活用する必要があります。

企業法務を弁護士に依頼するメリット

企業法務を弁護士に依頼するメリットは、以下の4点です。

• 緊急時にすぐに相談・対応してもらえる
• 法律リスクを未然に防げる
• 経営判断に法的裏付けが持てる
• 社内リソースの負担軽減ができる

それぞれ確認していきましょう。

緊急時にすぐに相談・対応してもらえる

トラブルが発生しても、すぐに対応してもらえるのが大きな利点です。
たとえば労働紛争や取引先の債権回収では、初動が早ければ早いほどダメージは小さく済みます。
普段から顧問弁護士として関わってもらえば、訴訟や行政対応など、緊急時にもすぐに動ける体制を整えられます。

法律リスクを未然に防げる

会社経営において最も避けたいのは、契約や社内体制の不備によるトラブルの発生です。
弁護士が入れば、法的な観点からアドバイスが受けられるため、紛争を未然に防ぐ「予防法務」が実現します。

経営判断に法的裏付けが持てる

新規事業や業務提携、広告表現などに際して、「これって法的に大丈夫かな？」という場面は意外と多くあります。
弁護士の助言があれば、法的な安心感を得つつ、経営判断を下せます。
守りだけでなく、「攻めの経営」を支えるのも企業法務の大切な役割です。

社内リソースの負担軽減ができる

法務担当者が不在あるいは少人数の会社では、弁護士を外部パートナーとして活用して、専門業務をアウトソーシングできます。
人件費の抑制や、業務効率化につながります。

まとめ

弁護士への企業法務の依頼は、単なるトラブル対応ではなく、リスクを見越して会社を健全に成長させるための戦略的な選択です。
特に中小企業やスタートアップにとっては、早めに信頼できる弁護士と関係を築いておくと、安心感につながります。
法律面で不安がある場合は、早めに弁護士に相談するのがおすすめです。